ネット関連被害が最多/15年度消費生活センター
相談件数239件で前年比増/不当、架空請求など
県消費生活センター宮古分室は12日、宮古地区における2015年度の相談件数を発表した。総件数は239件で、前年度より3%増えた。内訳を見るとインターネット関連被害が最多の47件。アダルトサイトの閲覧における不当請求のほか、身に覚えのない架空請求などがあった。光回線契約に関するトラブルも増加傾向にある。同分室は「まずは相談してほしい」と呼び掛けている。
アダルトサイトや出会い系サイト、サイト利用料に関する相談は「放送・コンテンツ」に分類される。いずれもインターネットの利用が絡む事案だ。
3~4年前まではサラ金関係の相談が断トツだったが、近年はこれら放送・コンテンツ関係がサラ金を上回る状況が続いている。
相談の内容は、サイト内の「無料」をクリックすると請求画面に変わったことなどが挙げられる。
最近は連絡先まで記入されているとされるが、同分室では「不用意に電話をかけてはいけない」と注意を促す。「『無料』表示がある場合は契約が成立しないことがある。電話で個人情報をさらしてトラブルを拡大させる前に、まずは相談してほしい」とした。
2番目に多かった相談はフリーローン、サラ金。出資法の改正等によって落ち着いているが、今も被害相談件数の上位を占める。
4番目に多い相談がインターネット通信サービス関係。主にネット環境の整備で、光回線の契約に関するトラブルが増えている。電話勧誘を受け、パソコンを使って光回線を契約した後に苦情を訴えている。利用料金や従前のプロバイダー解除に伴う違約金関係の相談が多いという。
こういった事案に対し同分室では「契約する前によく考えてほしい」と、契約内容を理解しないまま安易に判断しないよう促した。
15年度の相談件数は、同分室の川満勝也分室長と専門相談員の仲里タカ子さんが12日の会見で発表した。
一連の被害に遭った場合は「私だけが…恥ずかしいと思わないこと」と一人で悩まないよう助言。「相談をすることでトラブルの拡大を防いだり、解決したりできる。相談が一つの事例となり、別の人を助けることにもなる」と話し、消費生活センター宮古分室の日常的な利用を勧めた。