協議書開示は継続審議/陸自駐屯地建設事業
議事録の開示は審議せず/市情報公開審査会開く
沖縄防衛局(防衛省)から宮古島市に提出された「陸上自衛隊駐屯地建設事業」に関する計画書・協議書一式の開示について審査する「市情報公開および個人情報保護審査会」(会長・饒平名正也弁護士)の第1回審査が19日、市役所平良庁舎で行われ、開示の判断については継続審査となった。次回の審査会は6月6日に予定されている。今月10日の会見で下地敏彦市長が「同審査会の結論に従う」としていた地下水審議会と学術部会の議事録公開については「審査事項ではない」との理由で審議されなかった。
今回の審査会は、宮古島市が市民団体2団体から請求された同計画書・協議書開示について「不開示」の判断となり、両団体からの「異議申し立て」を受けて、開催された。
饒平名会長と委員の前津榮健氏(沖縄国際大学理事長・学長)と下地明良氏(司法書士)の3人が長時間に及ぶ審査を行ったが「計画書・協議書」開示に対する結論は次回へ持ち越しとなった。
一方で、地下水審、学術部会の議事録については、市民団体からの請求となっておらず、そもそもこの審査会で審査する内容ではないとした。
また、同審査会開催時期についても疑問が浮上している。今回の審査会は、市民団体2団体からの異議申し立てをまとめた形で審査となった。
一つの団体の情報開示請求は1月15日で、それに対する市の「不開示」判断は1月28日。その判断に対する請求団体からの異議申して立ては2月5日に受理されている。
もう一つの団体からは2月10日に開示請求があり、市の「不開示」決定は同24日。それに対する異議申し立ては2月26日となっている。
2団体からの異議申し立てを2月5日と2月26日に受け付けているにもかかわらず、当局側が同審査会会長に諮問したのは最初の受付から1カ月以上も過ぎた4月8日となっている。
そもそも、今回の審査会開催についてマスコミが把握したのは今月10日の市長による会見であり、その際の説明では「議事録」開示について審査会が開かれるとの内容だった。
議事録公開について、その判断基準が無くなった中で、下地市長がどのような見解を示すか注目となっている。