下地市長「開示しない」/地下水審学術部会議事録
拒否姿勢を固持
沖縄防衛局から市に提出された陸上自衛隊駐屯地建設計画の協議書を審議してきた市地下水審議会と学術部会の議事録と同部会の判断となる報告書について、下地敏彦市長は20日、本紙の取材に対して改めて「開示しない」と明言した。
今月10日の会見では、議事録について「市情報公開および個人情報保護審査会の判断に委ねる」との見解を示していたが、19日に行われた同審査会では議事録が審査対象ではないことが判明した。
これを受けて下地市長は「一部勘違いがあったかもしれない。議事録の公開も要求されていると思っていた。審査が協議書だけであるならば議事録については公開しないということになる」と、改めて議事録の公開を拒否した。
開示しない理由について、下地市長は「そもそも地下水審では審議未了になっている。結論は出ていない。結論が出ていない会議の資料を出せと言うのがおかしい。完結していない議事録を公開する必要はない」と語気を強めた。
市議会の3月定例会で審議会終了後に速やかに開示するよう求める請願書が採択されていることについては「審議会の結論が出ないまま終わっているので公開はできない」との見解を示した。
19日に野党市議らの議事録開示に理解と協力を求める要請に対して棚原芳樹議長は「市長には速やかに議事録を公開するよう強く求めていきたい」との見解を示しているほか、複数の市民団体からも開示要求があるが、「命の水」を守るための議論の開示は難しい状況となっている。