社会・全般
2016年5月22日(日)9:05
「災害に強い通信網」確保へ/沖縄総合通信事務所
講演会と熊本地震報告も
【那覇支社】総務省の沖縄総合通信事務所(藤本昌彦所長)は21日までに、那覇市の沖縄産業支援センターで防災通信講演会を開催した。国立研究開発法人情報通信研究機構の熊谷博耐災害ICT研究センター長が、災害時に既存の通信網が切断されたことを想定して竹富町で行った実証実験の報告を含め、災害に強い情報通信ネットワークについて講演した。
熊谷センター長は講演で、災害時には外部とインターネットなどの通信が遮断される可能性があることを指摘。その上で、外部との接続が切れた場合でも、被災地内部で災害情報などの配信を維持する必要性を強調した。
同センターが1月に竹富町で行った実験についても報告があった。実験は、海底ケーブルや陸上の通信網が災害で切断されたことを想定して実施。移動可能な装置により通信を確保し、自治体職員間の情報伝達や、住民の安否情報の収集・配信ができることを確認したという。
熊本地震の対応に派遣されていた総合通信事務所の岩下善久無線通信課長による、現地の報告も行われた。