「抗議決議・意見書」を可決/県議会
米軍属女性死体遺棄事件
【那覇支社】県議会(喜納昌春議長)は26日、臨時本会議を開き、与野党双方が提出した米軍属女性死体遺棄事件に関する抗議決議案と意見書案は、自民会派が退席する中で与党・中立会派の共同案を全会一致で可決した。野党の自民案は賛成少数で否決された。中立会派の公明党・県民会議無所属は与党・中立案、自民案の両方に賛成した。
23日に開かれた米軍基地関係特別委員会の審議で、抗議決議と意見書の両案に「普天間基地の辺野古移設断念」の文言を盛り込むかで与野党の意見が一致せず、本会議には与野党それぞれの文案が提出された。
可決した与党・中立会派議員24人の共同案「元海兵隊員の米軍属による女性死体遺棄事件に関する抗議決議」では①日米両政府の謝罪と完全な補償②日米首脳で犯罪根絶の対応協議③普天間飛行場の閉鎖・撤去と県内移設の断念④在沖米海兵隊撤退と米軍基地の大幅な整理縮小⑤日米地位協定の抜本改定⑥米軍人・軍属による凶悪事件発生時に、訓練や民間地域への立ち入り、米軍車両の進入の禁止措置-を求めている。
一方、否決された野党の自民党議員14人による「米軍属による殺人・死体遺棄事件に関する抗議決議案」では▽日米両政府の謝罪と完全な補償▽日米首脳で対応協議、県との連携で再発防止を図る▽米軍人・軍属犯罪の根絶▽普天間飛行場の早急な閉鎖・返還▽在沖海兵隊の大幅削減と米軍基地の速やかな整理縮小▽日米地位協定の抜本改定-を求めていた。
可決した意見書のあて先は内閣総理大臣と外務、防衛、沖縄担当の各大臣。抗議決議は駐日米大使、在日米軍司令官、在日米軍沖縄地域調整官、在沖米総領事。