洌鎌、和田さんらに委嘱状/県教育委員会
県文化財保護指導委員
【那覇支社】県教育委員会(平敷昭人教育長)は27日、2016年度の県文化財保護指導委員委嘱状交付式を県庁で行い、宮古島市の洌鎌英樹さん(45、宮古製糖社員)、和田卓也さん(48、自営業)、多良間村の比嘉英秀さん(59、同村職員)ら県内各地域の30人に委嘱状を交付した。洌鎌さんら3人は十数年にわたり継続して任命された。任期は1年。
同指導委員は、県内各地に所在する国・県指定の文化財などを巡視し、所有者や地域住民への文化財の保護に関する指導・助言や普及活動を行う。巡視・活動報告書を県教育長へ定期的に提出する。
平敷教育長(代読・與那嶺善道教育指導統括監)は「県の歴史を物語る文化財は祖先が残したかけがえのない県民共有の財産。地域の貴重な文化財を保護する指導者として活躍され、愛護精神をより一層高めてほしい」と激励した。
宮古地区にある国・県指定の文化財や天然自然物などのうち、洌鎌さんはカラスバトやオカヤドカリ、下地島の通り池など10件、和田さんは仲宗根豊見親の墓やドイツ皇帝博愛記念碑、上比屋山遺跡など19件、比嘉さんはキシノウエトカゲや塩川御嶽植物群落・フクギ並木、多良間島の抱護林など12件を、それぞれ担当する。今年度は6月から来年1月までの7回、第1日曜日に巡視する。
交付式を終え、洌鎌さんは「一部地域では現状変更が進んでいる所もあるので、地元の大切な文化財や天然記念物が守られていくように、しっかり巡視していきたい」、和田さんは「先人から受け継いだ宮古島の文化財遺産を、次世代にどう引き継いで活用していくかを大切に考えていきたい」と、それぞれ抱負を語った。