2期ぶり増収増益/JAおきなわ決算
畜産事業が好調
【那覇支社】JAおきなわ(砂川博紀理事長)は31日、2015年度の決算を発表した。全事業(信用、共済、経済など)の売上高を示す「事業総利益」は、共済事業と農産品や肥料の販売など経済事業の増収が信用事業の収入減を上回り、前年比0・93%増の197億8900万円。経常利益は、子会社への引当金が戻入されたことで同87・95増の29億6900万円で、2期ぶりの増収増益となった。
主要3事業のうち経済事業の総利益は、前年比5・34%増の80億3100万円。牛競り価格が高値で推移したことを背景に畜産事業の取扱高が増え、給油所や離島でのAコープなど生活店舗からの総利益が増加したことが主な要因という。
共済事業は、自動車共済などの短期共済の取扱高が伸びたこと、全国共済農業協同組合連合会からの奨励金などにより、総利益が同6・82%増の36億3200万円となった。
一方、農家へ資金の貸し付けなどを行う信用事業の総利益は、同4・85%減の83億7200万円。貸出金の期末残高は同1・1%増の3005億8000万円となったものの、貸出金利の低下により利息収入が減少したことなどが主な要因だ。
経営の健全性を示す自己資本比率は、同0・27ポイント増の11・29%。不良債権比率は同0・1ポイント改善して3・28%だった。
2期ぶりの増収増益を受け、砂川理事長は「信用事業が金利競争で収益が減る中、経済事業などが頑張って良い決算をすることができた」と話していた。
16年度は、事業総利益で2・7%増の203億2300万円、経常利益は、子会社からの戻入が今期限りのため32・56%減の20億200万円と予想している。