宮古島市の「いちば」承認
県経営革新計画 中小企業を支援
【那覇支社】2016年度の第1回経営革新計画承認書交付式が7日、県庁で行われ、屋比久盛敏商工労働部長から宮古島市のいちば(與那覇翔太郎社長)など10社に承認書が手渡された。
県は新商品の開発や新たなサービスの提供、新分野への進出など、経営向上に取り組む中小企業を支援する。承認計画期間は3~5年間。
與那覇さんは「長寿日本一を誇っていた沖縄の順位が、最近は落ち込んでいる。その中でも宮古島市はメタボリック率や平均寿命も県内ワースト1位なので、食を通して変えていこうと取り組んできた。これを機により一層頑張っていきたい」と抱負を語った。
食品製造業の「いちば」(資本金500万円、従業員57人)は事業計画のテーマを、「ヘルシー弁当開発・直販部門の強化」とした。具体的な計画内容は「創業年になる食品製造と培ったノウハウを生かし、保健師との糖質・塩分制限弁当の共同開発・販売を新たな事業として取り組む。地産地消で商品開発に取り組み、既存事業と連携し利益の出せる会社全体にする」としている。
屋比久部長は「皆さんの取り組みは県内中小企業のステップアップのモデルであり、それぞれの計画の着実な実施によって、県内の産業振興や雇用の創出・拡大に貢献されるよう期待したい」と激励した。
支援制度は1999年に創設。承認件数は今回の10件を含め累計で362件、宮古地区では7件目となる。承認企業には政府系金融機関の低利融資や県信用保証協会の保証特例などの支援策がある。県は経営革新計画達成を目指したハンズオン支援(専門家のアドバイス・派遣)の強化に取り組むほか、広報や試作品など計画推進に活用できる補助金の充実を図っている。