生産者を金融面で支援へ/融資説明会
モズク不作で沖縄公庫/特別融資相談会開く
宮古島漁協(渡真利一夫組合長)が取り扱う2016年産養殖モズクの収穫量が、過去3年間の平均収穫量に比べて10分の1以下となっていることを受け、沖縄振興開発金融公庫宮古支店の「生産者向け特別融資相談説明会」が7日、宮古島漁協で行われた。会場には、モズク生産者約20人が訪れ、融資概要についての説明に聞き入った。
あいさつで同支店の玉那覇通男支店長は「長雨や日照不足による発育不足から養殖モズクの収穫量が大幅に減少した。公庫は政策金融機関として被害を受けた皆さんのセーフティーネットの役割を発揮し、金融面で最大限支援していく」と述べた。
今後、同公庫では具体的な相談、申し込みなどの手続きについては、支店職員だけでなく、公庫本店からの応援職員の加えて、集中対応を行うとしている。
同漁協が扱った過去3年間のモズク収穫量は2013年度603㌧、14年度543㌧、15年度669㌧だったが、16年度は62㌧となり、この大幅減産に生産者は悲鳴を上げている。
渡真利組合長と同漁協のモズク養殖生産部会(会員52人)の本村貞和会長によると、モズク不作は宮古だけでなく県全体で発生しているという。
生産部会によると、宮古の養殖モズクの成長期は12月下旬から1月中旬ごろだが、この時期の日照不足などが原因で成長不良となり、網に根付いていたモズクの根腐れの被害が確認されている。
また、宮古では約40年前から養殖モズクの生産は行われているが今回のような不作は初めてという。
説明会では、融資制度の内容や、すでに公庫借り入れを使用中の場合における返済方法の変更手続きなどについて紹介された。
説明会には県や市の担当者も同席。参加者たちは、融資の内容や償還期限、金利などの説明に真剣な表情で聞き入っていた。