航海安全願い「ゴーヘイ」
旧暦5月4日 各地でハーリー・海神祭
向こう一年間の航海安全と大漁を願う海の祭典「ハーリー・海神祭」が旧暦5月4日(ユッカヌヒー)に当たる8日、佐良浜漁港などで行われた。海の男や屈強な若者たちが勇壮な爬龍舟競漕(きょうそう)を展開。こぎ手らは「ゴーヘイ、ゴーヘイ」の掛け声に合わせた力強いかいさばきで水しぶきを上げた。デッドヒートのレースに観客らは感動と興奮に包まれていた。
宮古のハーリーでは、最古の120年余の歴史を誇る佐良浜地区では、早朝から各漁船が華やかな大漁旗を掲げ、船上で祝杯を挙げていた。
佐良浜漁港の特設会場では、伊良部漁協(漢那一浩組合長)主催の式典を開催した。
漢那組合長は「みんなで航海安全や大漁を祈り、最後まで楽しい余興を楽しんでください」と激励した。
宮古農林水産振興センターの植田修所長は「今年度は中層型パヤオ3基を更新する予定。今後も漁業者の皆さまの安全な漁業活動とさらなる所得向上のため、引き続き支援を行っていく」と述べた。
次いで佐良浜保育所の園児、佐良浜小・中学校の児童・生徒、佐良浜学区婦人会、池間添・前里添の各老人クラブが趣向を凝らした踊りやエイサーを繰り広げた。観客らは、大きな拍手を送り、盛り上げた。
爬龍舟競漕の会場は池間添と前里添に分かれて実施。観客らは、一喜一憂の熱戦に「頑張れ」と大きな声援を送っていた。
ハーリー・海神祭は、佐良浜漁港のほか、池間島の水浜海岸、狩俣漁港、島尻漁港、久松漁港、パイナガマビーチ、真謝漁港でも行われた。多良間村ではサバニを出して大漁を祈願した。各会場とも多彩な種目で熱気に包まれていた。