給与減額を議会提案へ/不法投棄ごみ処理問題
市長20%、副市長15%
宮古島市は、一連の不法投棄ごみ処理問題で、下地敏彦市長と長濱政治副市長の給与を3カ月間にわたり減額処分する条例案を、14日開会の市議会(棚原芳樹議長)6月定例会に提案する。行政のトップとして、議会や市民に責任の明確化を示し、再発防止体制の構築をアピールする狙いがあるとみられる。
9日に行われた市議会全員協議会の中で、市当局が議員に説明した。
原案通り可決されれば、下地市長は7月1日から9月20日まで、給料月額83万円から20%(16万6000円)減の66万4000円となる。
長濱副市長は給料月額66万円から15%(9万9000円)減の56万1000円となる。
下地市長、長濱副市長を合わせた減額処分は3カ月間で79万円5000円。
長濱副市長は9日、マスコミのインタビューに対し、「(給与の減額幅は)検討した結果」だと述べ、具体的な根拠は示さなかった。
減額処分の理由については▽市民に大変迷惑をかけたこと▽(議会などに報告した)資料が二転三転したこと▽大きな問題として取り上げられたこと-を挙げ「この事業に関する管理監督者としての責任を受けるということだ」と説明した。下地市長は県外出張中。
一連の不法投棄ごみ処理問題を巡って市は、公文書改ざんや虚偽報告などを行った職員2人と、当時の上司2人の計4人を減給処分にしている。
同問題は、市が公金を使って城辺の崖下3カ所の不法投棄ごみを撤去し「ごみゼロ宣言」を行ったが、その後、大量のごみが撤去されていないことが発覚。市は「宣言」を撤回し、市議会は調査特別委員会を設置して原因究明に当たった。
また、市民6人が下地市長ら市幹部4人に、委託事業費(約2250万円)の市への返還を求める住民訴訟に発展している。