学術部会結論を批判/陸自駐屯地建設計画
一般質問で平良敏夫氏
平良敏夫氏は24日、市議会(棚原芳樹議長)6月定例会一般質問の中で、水道水源流域に掛かる場所での陸上自衛隊駐屯地建設計画について審議を行った地下水審議会学術部会が「計画は認められない」と結論付けていたことについて、科学的裏付けがないと批判的な考えを示すとともに、私見として「市長が決めるべきことで、学術部会は懸念があるので再考すべき程度にとどめるべき」と報告のあり方を限定するべきとの認識を語った。
平良氏は、学術部会が配備は認められないと結論付けた根拠として、ヒューマンエラーによる油脂、薬物等の漏れが全くないとは判断できない▽多段階的なリスク管理上、施設の設置は予防原則的に不適切▽有事の際、攻撃により水道水源地下水汚染、地下水帯水層の破壊が発生する-などを挙げていることを紹介。「ヒューマンエラー」に関しては何重もの安全策が講じられるのが普通で、それを根拠に挙げることを疑問視。「予防原則的に不適切」としている点については「予防原則的というところが科学的に立証されていなくても規制すべきということは科学者として恥ずべき結論」、「有事の際の攻撃による地下水帯水層の破壊」については「学術部会の範囲外」との考えを示した。
学術部会の役割について「審議会に助言する立場であり、断定できるわけがないと思う」とした上で、「(計画を)認めることができるできないは審議会の意見を聞いて市長が決めること。部会は懸念があるので再考すべき程度にとどめるべき」と主張した。
学術部会の結論が自衛隊配備に反対する団体らの主催で開催された市民シンポジウムで学術委員の口から明らかにされたことも問題との認識を示す平良氏。反対派市民が審議内容の公開を求めていたのとは反対に、委員に守秘義務を課すべきとする持論を語った。