損失補償など合同要請/宮古、八重山漁協
県に支援策求める
【那覇支社】宮古島漁業協同組合(小禄貴英組合長)と八重山漁業協同組合(上原亀一組合長)ら先島地区の漁協関係団体は1日、県庁に上原良幸副知事を訪ね、同漁協が県信漁連へ信用事業を譲渡する際に借り入れた「信用事業譲渡不足金」の損失補償と利子助成について、県の支援などを講じるよう要請した。下地敏彦宮古島市長、川満栄長竹富町長ら同地区漁協の所在する首長も同行し県の支援を求めた。
宮古島漁協の信用事業譲渡不足資金の最終弁済期限は、来年2月28日までとなっており、返済約定元金の約1億1千万円余りが現在の財務状況では返済が厳しく不可能な状況になっている。
同漁協は県信漁連に対し、最終弁済期限の延長や見直しを要請しているが、同時に県に対しても同組合の財務改善計画が達成する2011年度~2021年度までの10年間、損失補償と利子補給の支援策を講じるよう求めた。2組合を代表して八重山漁協の上原組合長が、仲井真弘多知事あての要請書を副知事に手渡した。
要請を受けた上原副知事は、「これから、どう対応するか農水部と調整したい。水産業を取り巻く環境や経営状況が厳しい中にあることは理解した」と述べた上で、「着実な見通しを立てなければ大変な状況になるので、議会にも説明しながら進めたい」と述べ、要請に対し理解を示した。
また、下地市長は「漁協は一括返済が厳しく、事実上、困難な状況にある。このまま推移すると同組合は解散せざるを得なくなる」とする要請書を県知事あて提出した。