総合庁舎建設事業 委託料2000万円削除
市議会総務財政委 補正予算案を修正
開会中の宮古島市議会6月定例会は27日、総務財政委員会(嵩原弘委員長)で市当局提案の2016年度一般会計補正予算案を審議し、総合庁舎整備事業にかかる委託料2400万円を削除する修正案を可決した。重い財政負担や市民への説明不足を理由に委員全員が当局提案に異議を唱えた。当局が急ぐ総合庁舎建設事業にブレーキをかけた形だ。修正予算案はきょう28日の最終本会議で採決が行われる。
削った予算は総合庁舎建設にかかる基本構想と基本計画を策定するための業務委託料。与野党、中立を問わず、全委員が今議会では認めない意向を示した。
真栄城徳彦委員は「総合庁舎建設にかかるこの2000万円という予算は重要なカギを握っている。ここは白紙に戻して市民の意見を聞くべきだ」と主張。今のままでは「コンセンサスは得られない」とした。
濱元雅浩委員は、一般質問における当局答弁に疑問を呈し、「議会にも市民にもしっかりとした説明が成り立っていない」と当局の丁寧な対応を求めた。
新里聡委員は「庁舎等建設委員会を設置すべき」と強調。「そういう中での議論を経て走り出さないと市民不在になる」と述べた。
最終的に委員全員が関連費2400万円の削除に同意。修正した予算案を本会議に提出することを委員会方針とした。
市は16年度に基本構想と基本計画を策定、17年度には着工し、合併特例債活用期限の20年度には完成させる方針で年次計画を立てている。事業費は57億9000万円を見込む。