新規事業に牛肉販売/食肉センター株主総会
15年度は123万円の黒字/新社長に岡村幸男氏
第3セクター・宮古食肉センターの第34期定時株主総会が29日午後、JAおきなわ宮古地区本部で開かれた。123万円の単年度黒字を計上した2015年度決算および16年度の事業計画と予算を決めた。新食肉センターの稼動に伴う新規事業として宮古牛の部分肉カット販売を明記。980万円の収入を見込んだ。池間等志社長の辞任に伴って取締役に選任された岡村幸男氏が新社長に就任した。
食肉センターの主な業務はと畜と販売。15年度の営業報告によると、と畜事業は当初計画した643万9000円に対して実績は525万7000円。販売事業における豚枝肉売上高は当初計画1225万円に対して1360万3000円の実績だった。
これらの営業実績を踏まえた当期純利益は123万6757円。累積赤字は4658万円に圧縮された。
16年度事業計画には新食肉センターの活用を前面に打ち出した。基本方針には▽牛や豚の格付け実施▽宮古牛の部分肉カット。食肉センターブランドで委託販売▽衛生管理責任者の養成-を明記。同センターを畜産振興の拠点と位置付けながら経営の改善を図る。
経営計画上の販売利益は361万円、と畜利益は27万円を計上。事業総利益は389万円とした。
総会では、このほか旧食肉センター施設の除却や取締役の補欠選任および監査役の選任案を審議。それぞれ全会一致で決めた。
取締役の選任は、池間社長と川上政彦専務の辞任に伴うもの。JAおきなわ経営管理委員に就任した岡村氏が食肉センターの取締役を引き継ぐ。下地義次氏も取締役に選任された。
総会後に開かれた取締役会で岡村氏が新社長、下地氏が専務に就任した。
食肉センターは1982年に設立された。所有株式数は10万株。主な株主は沖縄振興開発金融公庫、県農業協同組合、宮古島市、県食肉センターで、沖縄公庫が最多3万株を所有(所有割合30%)している。