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政治・行政
2016年7月3日(日)9:07

3陣営、政策浸透に全力/参院選沖縄選挙区

投開票まで1週間/投票率の動き注視

 第24回参院選は10日の投開票まで1週間となった。県議選直後の国政選挙とあってか、有権者の反応は今一つで盛り上がりに欠ける感は否めない。猛暑が続く中、各陣営は法定ビラの配布、街宣車両での訴えなど運動員や応援弁士を動員し、政策の浸透に全力を挙げている。来年1月の市長選の前哨戦ともいわれていることから、保革とも得票数や得票率の参考となる投票率の動きを注視している。

 沖縄選挙区(改選1)に立候補しているのは届出順に、新人で幸福実現党県本部副代表の金城竜郎氏(52)、3期目を目指す自民党公認・公明党推薦の現職で沖縄担当相の島尻安伊子氏(51)、無所属の新人で「オール沖縄」を掲げる元宜野湾市長の伊波洋一氏(64)の3人。

 金城氏陣営は、宮古島における今選挙の位置付けとして「中国からの侵略の危機に対し『国防』という争点を論ずるべきだ」と指摘。宮古島の自衛隊配備計画は「確実に実行されるべき」との立場を明確に示している。

 公示と同時に宮古入りするなど、「宮古婿」をアピールする運動を展開。宮古島後援会の宮城隆代表は、「誠実な人柄に触れていただければ、宮古島を心から愛していることが伝わってくるはず」と話す。

 5日には支持者を動員して、公約に掲げているマイナンバー廃止に向けてのセミナーや「国防セミナー」を開催する。

 島尻氏は「台所から政治を変える」をスローガンに掲げ、「主婦感覚」での政策を訴え。陣営は「宮古嫁を三たび国政へ」を打ち出し「現職大臣を落とすわけにはいかない」と運動員に激を飛ばしている。

 4日には、宮古で支持者を最大動員しての総決起大会を開き結束を呼び掛ける。

 選対本部長の座喜味一幸県議は、子育てや教育環境の整備などの離島苦の解消が今選挙の意義だと述べ「特に子育てについては特例枠として10億円を確保をした」と現職としての実績を力説。「政策を訴えて投票率を上げながら、票に結び付けていきたい」と取り組みを示した。

 伊波氏の陣営は、6月30日に伊波氏本人が参加しての「個人演説会」を開催。衆院議員の仲里利信氏、赤嶺政賢氏、参院議員の糸数慶子氏、県議の亀濱玲子氏が出席して「オール沖縄」をアピールした。

 共同代表の奥平一夫氏は、今参院選を市政奪還に結び付ける選挙だと位置付け。「県議選の勝利を突破口に参院選でも勝利し、市政奪還への流れをつくっていく」と強調した。

 運動としては、電話戦術で支持拡大を図っているほか、法定ビラの全戸配布、街頭宣伝では「新基地ストップ」「日米地位協定の抜本的な見直し」など主要政策を訴えている。

 選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられ、今回から初適用された。宮古島市、多良間村では18、19歳の未成年者計774人が新たに有権者に加わった。

 対象者は有権者全体の2%に満たないが、各陣営ともに若者を意識した政策の訴えを活発化させている。

 宮古島市での期日前投票は1日までの9日間で、1742人。全有権者に占める割合は3・97%となり、2013年参院選に比べ1・37ポイント増加している。

 ただ、前回は期日前投票期間中に台風が接近したため、暴風警報の出た日とその前後は有権者の出足が極端に鈍った。

 13年の投票率は宮古島市42・20%、多良間村54・65%。10年は宮古島市44・88%、多良間村53・02%で、年々低下傾向にある。


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