乳がんテーマに講話/玉城医師
JAおきなわ宮古地区女性部(上地洋美部長)の結成10周年記念講演会が3日、同地区本部で行われた。那覇西クリニック乳腺科の玉城研太朗診療部長が「沖縄の女性の健康長寿と乳がん」をテーマに講話し、検診受診による早期発見と早期治療の大切さを訴えた。
あいさつで上地部長は「いつの時代も女性部は生活を守り、男女参画社会の実現のために活動してきた。これからも相互扶助の精神で活動を続けていこう」と呼び掛けた。
講演会で玉城医師は、日本の乳がん死亡率は欧米諸国に比べてまだ低いものの、欧米諸国では1990年前半当たりから乳がん死亡率が減ってきている一方で、日本人は年々高くなっていることを紹介した。
その理由については、90年代前半ごろに欧米諸国では、ピンクリボン運動が起こり、その中で「検診を受けよう、正しい治療を受けよう」という機運が高まり、現在の受診率は7~8割となった。それに比べて日本はまだ受診率が2割程度となっていることから5割程度まで上げることが目標となっていることなどを説明した。
玉城医師は「乳がんは早期発見と早期治療がとても重要。必ず検診は受けてほしい。一部で乳がん検診を受けても意味がないとの意見もあるが決してそうではない。早期発見に向けて検診は受けるべき」と訴えた。
会場に詰め掛けた多くの会員たちは、玉城医師の講話内容に聞き入り、乳がんという病気について学んでいた。
講演会後は、懇親会も行われ、芸能交流会では会員たちが趣向を凝らした余興で、楽しいひとときを過ごすとともに、今後の活動の活性化を誓い合った。