カツオの3枚おろし挑戦/佐良浜小
漁業士が指導、海の恵みに感謝
県漁業士会宮古支部(支部長・漢那一浩伊良部漁協組合長)は19日、佐良浜小学校(前泊清校長)の5年生16人と6年生11人の計27人を対象にした「魚さばき体験」を開いた。子どもたちは、新鮮なカツオを3枚におろす作業に挑戦。使い慣れない包丁に悪戦苦闘しながら漁業士の指導を受け、見事にさばいた。全員が海の恵みに感謝し、漁業の大切さを改めて実感した。同校の魚さばき体験学習は初めての試み。
県知事は、優れた漁業経営や漁業後継者の育成などを行う漁業者に対し、指導漁業士や青年漁業士の認定証を交付している。
同校は、総合的な学習の時間で実施。地域の水産業や伝統文化について理解を深めるなどを目的に取り組んだ。
漢那支部長は「きょうは、児童の皆さんを世話する。カツオを3枚におろすのでけがをしないよう、楽しくさばいてください」と激励した。
前泊校長は「佐良浜地区でのカツオ漁は1909年に始まったとされる。100年以上も引き継がれている伝統漁だ。カツオ漁で住民は生計を立て、地域は発展を続けている。児童たちは、魚さばきを覚え、伝統漁法・文化を引き継いでほしい」と語った。
子どもたちは、同漁協荷さばき施設を利用し、テーブルの上で取れ立てのカツオをさばいた。
体験後は、カツオの刺し身を試食し、海の幸を満喫した。
体験した比嘉琉翔君(6年)は「おじいの魚さばきを見て覚えていたので、すぐにさばくことができた」と感想を話した。
同じく花城萌香さん(同)は「最初はカツオを切るのが怖かった。上手に切るのが分かり、楽しかった」と笑顔を話した。前泊麗さん(同)は「初めて魚をさばいた。これからはおばあの魚さばきを手伝いたい」と意欲を見せる。