県が給付型奨学金創設/県外難関大学進学
経済的困難者を支援/担当職員が宮古で説明会
県は、家庭の経済的理由で県外難関大学進学が困難な高校3年生を支援する返還の必要がない給付型奨学金制度を創設する。予定人数は25人程度で、給付額は入学支援金が30万円以内、月額奨学金が7万円以内。学習成績と家計の収入を基準に給付候補者が選考される。同制度についての説明会が26日、県宮古合同庁舎会議室で開かれ、県教育庁の担当職員が応募資格や選考方法などを紹介した。
この給付型奨学金制度は、能力があるにもかかわらず経済的な理由から県外進学が困難な県内高校生の県外難関大学への進学を促進させ大学進学率を向上させるとともに、グローバルな人材育成を目指して県外指定大学への入学、就学を支援するもの。指定大学は、東京大学や京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学、立命館大学など文部科学省が「スーパーグローバル大学」に指定している大学のうち奈良先端科学技術大学院大学と国際大学を除いた35校となっている。
給付候補者は年間25人程度を予定。給付額は入学金や受験料の実費相当分に充てる入学支度金として30万円以内、授業料や学校納付金、居住・光熱水費の実費相当額に充てる奨学金として年額84万円以内、月額7万円以内を年4回に分けて給付する。奨学金は在学中の4年間、給付される。
応募資格は、県内の高校に在籍する3年生で、出願時に保護者が県内に3年以上在住していること。他機関から給付型奨学金などを受ける生徒が二重で奨学金を受けることはできない。
応募基準は、高校での学習成績の評価平均値が5段階評価の4以上で、家計維持者の収入から必要経費、特別控除額を差し引いた額が一定の基準以下(4人世帯の場合おおむね400万円以下)であることなど。
申し込み受け付けは8月12日から9月12日まで。選考は9月から10月ごろまでに書類審査、面接審査、県外進学大学生奨学金検討委員会による審査を行い、10月下旬ごろに給付候補者を内定。内定者が指定大学に合格すれば給付が正式決定する。
説明会には市内高校の担当者が参加。県教育庁教育支援課の担当職員から予定人数と給付額、応募資格、応募基準、選考方法などについて詳しく話を聞いた。