議員定数 現状維持か増減か/市議会改革特別委
類似市と比較、検討へ/本格的な議論スタート
市議会の議会改革調査特別委員会(下地明委員長)は27日、議員定数を議題にした本格的な議論をスタートさせた。この日は、宮古島市と似通った人口や面積を持つ「類似市」の議員定数が素案として提出された。今後、議員同士で現状を維持すべきか、増加させるべきか、削減すべきかで議論を重ね結論を出す。
議員定数をめぐっては、市町村合併前は5市町村で計84人の議員がいたが、合併後は定数28に改められた。さらには合併後2度目の選挙からは定数26になり、現在に至っている。
市議会は今年2月に、議員報酬を現行から引き上げるよう市に求めたが、市特別職報酬等審議会は「先に議員定数の削減に取り組んでほしい」と要望したことで、市民の間で議論が高まった。
この日の委員会では、副委員長の新里聡氏と委員の國仲昌二氏から、人口や面積を目安とした全国、県内の類似市の議員定数が資料として提出された。
新里氏は、全国の人口および面積が類似する市を参考にして検証した結果を紹介。「定数19~21人のいずれかの選択が市民の理解は得られると思う」との考えを示した。
國仲氏は、県内11市の人口と面積、議員定数のほか、宮古島市議会と同定数の全国類似市の人口と面積などを示して、定数21~22を軸にした議論を提案した。
両氏ともに、「あくまでも統計を基にした全国平均から出した数字。こういう数字はあてにならないという意見もあるだろうが、議論のたたき台にしてほしい」と理解を求めた。
一部の委員からは「議員数を減らすと、郡部から議員はいなくなる。平良中心の行政が行われる」「二元代表制の地方自治の原則に照らし合わせても、議会議員自ら定数削減を議論するというのは改革に値しない」などと定数削減には否定的な意見があった。
次回の委員会は8月12日の予定。
同委員会は、これまでの議会を検証するとともに、新たな議会の役割や運営について調査研究することなどを目的に2014年6月に設置された。委員会のメンバーは、会派に属さない議員を含む各会派の代表らで構成。委員長は下地明氏、副委員長は新里聡氏。委員は新城元吉氏、垣花健志氏、富永元順氏、嵩原弘氏、上里樹氏、國仲昌二氏、粟国恒広氏、高吉幸光氏、濱元雅浩氏の計11人。