宮古の危険生物を学ぶ/博物館企画展関連行事
藤田准教授が講演
宮古島市総合博物館第30回企画展「宮古の危険生物」の関連行事として30日、博物館で県立芸術大学の藤田喜久准教授を講師に迎え、宮古の危険生物講演会が行われた。一般を対象に行われた講演会には、市民ら約50人が参加し、宮古島の陸上や海に住む危険生物について学んだ。
藤田准教授は宮古の危険な生き物を紹介しながら「夏休みで野外で楽しく遊ぶ機会も多いと思う。どのような危険な生き物がいるかを知ることは大切なこと」と述べ「毒などを持つ危険生物は、餌を採るためや身を守るために毒を持っている」と説明した。
宮古島地方には猛毒を持つハブが生息していないので安全だが、ハチ類など危険な生物もいる。ハチの仲間には本州のオオスズメバチよりは小さいが、宮古島にはツマグロスズメバチが生息する。刺されるとアレルギーショック症状(アナフィラキシー)を発症し、危険なこともある。刺されたら毒を絞り出し、いつでも医療機関にいけるようにしておく必要があると注意を促した。
そのほか、ガ類やムカデ類、サソリ類なども生息していることを紹介した。
海の危険生物について、藤田准教授は沖縄の海は世界的に見ても、生物の種類が多い。その中には危険な生き物も含まれていると注意を促した。
海の危険生物の被害は病院に行った人たちの統計では、1998~2014年までの間、毎年200~400件の被害が報告されていると紹介し、そのうち約7割が7~8月に集中していると説明した。