尖閣で意見書提案へ/市議会
政府や県に安全確保など求める
市議会(棚原芳樹議長)は、尖閣諸島周辺の接続水域で中国海警局の公船や中国漁船が相次いで航行していることについて、警戒監視体制のさらなる充実や、漁業者の安全確保などを要請する意見書を18日開会の臨時会に提案する。可決されれば、内閣総理大臣などに送付する。また、県知事と県議会議長に、領海を守る取り組みの強化を政府に働き掛けるよう求める要請決議と、中国への抗議決議も合わせて提案する。
15日に開いた議会運営委員会(富永元順委員長)で決定した。
意見書案には6月9日に、中国海軍艦艇1隻と、ロシア軍艦3隻が尖閣諸島周辺の接続水域内に入ったことや、8月6日には、中国海警局の公船と約230隻の中国漁船が尖閣諸島周辺や接続水域を航行していたことを明記。「国際法を無視する行為は、県民に強い衝撃と不安を与え、漁業者へ大きな不安と恐怖をもたらしている」と指摘している。
その上で、内閣総理大臣や外務大臣、沖縄および北方対策担当大臣などに対し▽中国海軍による挑発的行動には毅然(きぜん)とした態度で臨むこと▽尖閣諸島周辺の警戒監視体制のさらなる充実▽尖閣諸島周辺海域で操業する漁業者の安全確保への必要な措置を早急に講ずること-を求めている。
また、要請決議案では「尖閣諸島は沖縄県の行政区であり、県民の生命、財産を守ることは知事および議会の最大の責務である」と強調。政府に対し「中国政府の行動に毅然たる態度で、わが国の領土、領海を守る取り組みの強化を働きかけていただくよう強く要請する」としている。