告示まであと5日/県知事選
除々にムード高まる/各立候補予定者 事務所開き終え臨戦体制
任期満了に伴う県知事選(28日投開票)は11日の告示まで5日と迫った。立候補を予定している3氏は、宮古島での後援会事務所開きを終え、臨戦体制を整えている。市選管は、すでに有権者に投票所入場券を発送、ポスター掲示場も設置され、除々に選挙ムードが高まってきた。
これまでに出馬表明しているのは、現職で自民、公明両党が推す仲井真弘多氏(71)と、社民、共産、社大各党が推薦する新人で前宜野湾市長の伊波洋一氏(58)、幸福実現党県本部代表代行の金城竜郎氏(46)の3氏。元琉球大学工学部教授で沖縄平和クラブ代表の永井獏氏(66)=本名・永井實=も立候補を表明した。
国政の政権交代後、初となる県知事選挙は、普天間移設などの在沖米軍基地問題や、2012年で満了する沖縄振興特別措置法に替わる新たな沖縄振興のあり方などが焦点となる。
政権与党の民主党が、米軍普天間飛行場移設問題をめぐり、7月の参院選に続いて独自候補の擁立を断念したことが盛り上がりに掛けるという指摘もある。一方で、各後援会幹部らは「目に見えて盛り上がるのはこれから」と告示後の有権者の反応に期待を掛ける。
仲井真氏を支持する座喜味一幸県議は「自立型経済の振興に向けてのリーダーを選ぶ選挙になる」と今選挙の重要性を強調。離島政策については「雇用や尖閣諸島問題、農業振興など解決すべきことは多い」とした。選挙戦については「今選挙は短期決戦。その分、組織の立ち上げも若干遅れたが、選挙態勢は整っている」と述べ、仲井真氏の4年間の実績をアピールしていく方針を示した。
伊波氏の後援会宮古支部長を務める下地学氏は「選挙は告示後に一気に盛り上がる。取り組み期間は短いが、組織運営はできている」と万全な体制を強調。知事選については「普天間問題に焦点が当てられるが、雇用問題や離島問題など抱える課題は多い。下地島残地の利用もしかりで、多くの市民が危機感を募らせている」と述べ、伊波氏が掲げる政策の浸透と知名度アップに力を入れていく考えを示した。