健康職場づくりに決意/宮古地区労働衛生大会
大会宣言文を採択
全国労働衛生週間に伴う2016年度宮古地区労働衛生大会(主催・県労働基準協会宮古支部など)が8日、市中央公民館で行われた。参加者たちは健康職場づくりに向けて、心と体の健康確保にまい進することを誓う大会宣言文を全会一致で採択した。今年の第67回全国労働衛生週間は来月1日にスタート。今月は準備期間となっている。
主催者代表あいさつで労働基準協会宮古支部の友利寛忠支部長は、事業主に労働衛生管理活動の充実を求めながら、労働者にも自主的な心身の管理を呼び掛けた上で「自分の体の状態は誰よりも本人が分かっていると思う。健康管理は自分のため、家族のため、そして職場のためだと思って常に気を付けてほしい」と述べた。
宮古労働基準監督署の嘉数剛署長もあいさつで「きょうの特別講演では職場の健康に向けた取り組みのヒントがいろいろ示されると思う。それを各職場に持ち帰って活動に反映させてほしい」と呼び掛けた。
特別講話では、宮古病院の李瑛医師が「日本最大級の飲酒の島・宮古島の常識と非常識」をテーマに講話した。
李医師は「沖縄本島で勤務してアルコール関連の患者の多さに驚き、宮古に来てさらにその多さにびっくりしている」と沖縄、宮古における現状に警鐘を鳴らした。
アルコール依存症については、その平均寿命が52歳で、依存症が100人いればそのうち7人が自殺しているほか、若年者認知症のリスクやがんで死亡するリスクも2・3倍であることが報告された。
飲酒量を減らす工夫については▽飲む量を決める▽飲んだ量を記録▽周りに宣言する▽寝るための酒を飲まない-などが呼び掛けられた。
最後に李医師は「宮古で常識の飲み方は非常識。やめる工夫もさまざま。病院としても手助けをしていきたい」と述べた。
そのほかにも、宮古保健所の仲本圭秀保健師が「自己管理の工夫」をテーマに特別講演を行い、健康運動指導士の和田芳勝さんが「座り続けないために~むかし一服、いま一腹」を演題に運動実践を行った。
来月1日に始まる労働衛生週間は「健康職場 つくる まもるは みんなが主役」をスローガンに、全国各地で労働衛生に関する取り組みが展開される。