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政治・行政
2016年9月12日(月)9:03

依然として硬直状態/市の財政

監査委 自主財源の確保強調

 宮古島市監査委員(砂川正吉代表監査委員)は2015年度の同市一般会計、特別会計歳入歳出決算審査の意見書をまとめた。それによると、市の財政構造は公債費負担比率や実質公債費比率とも「前年度に引き続き弾力性が改善されている」としたものの、財政力指数や経常収支比率については「依然として硬直した状態が続いている」と指摘した。今後の財政運営に当たっては自主財源の確保などを強調。健全な財政を図るためにも市中期財政計画(2015~2020年度)に基づく計画に沿った着実な財政運営に努めるよう求めた。

 同委員会は、宮古島市は人口減少や少子高齢化など、厳しい環境の中にありながらも、スポーツ観光交流拠点施設整備事業や未来創造センター(図書館と公民館の複合施設)などの大型公共工事が着実に進展していることを示した上で①自主財源の確保②有利な財源活用③事業の選択と精査-などに取り組むことを促している。

 地方公共団体の財政力を示す「財政力指数」は、15年度を含む過去3年間の平均値で表される。宮古島市は15年度は0・32となり、前年度に比べ0・01ポイント改善している。

 数値は「1」に近いほど良く、「1」を超えるほど財源に余裕があるとされている。

 市の予算に占める自主財源(市税など市独自で調達できるもの)の割合は15年度が20・2%で、前年度に比べ3・7ポイント減少し、依存財源は79・8%になった。

 行政活動の自主性と安定性の確保にはほど遠く、国や県に頼らざるを得ないという厳しい状況に変わりない。

 財政構造の弾力性を示す「経常収支比率」は81・9%で、前年度に比べ1・7ポイント減少した。

 市監査委は「改善の兆しは見受けられる」としたものの「財政構造が硬直化の状況にあるので、その原因を究明し経常経費(義務的経費)の抑制に留意するよう要望する」としている。

 公債費に充てられる一般財源の額が、地方債の元利償還金にどの程度充てられているのかの比率を示す「公債費負担比率」は14・6%で前年度と同様に推移し、依然として厳しい状況となっている。

 健全化の判断比率に用いる「実質公債費比率」は7・4%で前年度に比べ0・3ポイント改善されている。


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