宮古島市文化協会を表彰/沖縄県
しまくとぅば普及に功労/「方言大会」開催を評価
【那覇支社】県は「しまくとぅばの日に関する条例」制定10周年記念イベントを17日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催し、今年新たに創設した「県しまくとぅば普及功労者」の表彰式を行い、県内各地域で「しまくとぅば」の普及に功績のあった宮古島市文化協会(大城裕子会長)など6団体と6個人に表彰状と記念品を贈った。
宮古島市文化協会としての設立は10年目で、現在会員数は550人。6月には「第23回鳴りとぅゆんみゃーく方言大会」を開催した。大城会長は「この賞は宮古方言の普及活動に大変励みになる。市民が豊かな生活を営むようにいろいろ取り組んでいるが、方言の継承は地域文化の基礎をなす大切なこと。今後とも会員一丸となって継承活動に頑張りたい」と喜びを語った。
記念イベントのシンポジウムでは「しまくとぅばの次の10年に向けて」をテーマにして、地域・団体の代表者や有識者ら6人による活動報告や意見交換を繰り広げた。出席した下地中学校教諭の謝敷勝美さんは、学校現場での生徒たちとの交流を「みゃーくふつ」を交えて紹介した。
文化観光スポーツ部の前田光幸部長は、今年度に開始する中期「しまくとぅば」普及推進行動計画(2016~18年)を説明し、今後3年間を「県民への普及促進」の期間と位置付けた。しまくとぅば普及センター(仮称)を設置し、県や市町村、民間企業、教育機関などを実施主体にして、人材の養成や学校での話者の活用、宮古島市など5地域の会話集の作成などを主な取り組みとした
翁長雄志知事(代読・安慶田光男副知事)は「沖縄文化の基層であるしまくとぅばをさらに普及・継承していくため、各団体や県民一人ひとりが取り組む役割を、一緒に考えていきたい」と、しまくとぅばであいさつした。
県は18日の「しまくとぅばの日」に同会場で、午前に第4回しまくとぅば県民大会、午後に第22回しまくとぅば語やびら大会をそれぞれ開催する。