発送と提出期限が同日/観光プロモ事業
見積依頼書にも疑問
2014年度に一括交付金(3700万円)を活用して「お台場新大陸2014」に、宮古島のブースを設置した観光プロモーション事業。問題が次々と出る中、新たに市が作成した当時の文書にも疑問が出てきた。入札日の7月4日に市は3業者に入札に伴う見積書および事業計画書の提出を依頼する文書を発送。しかし、提出期限も同日の7月4日となっていた。
さらに、7月4日の日付で埼玉県の2業者からは手書きの辞退届が市に届けられている状況があり、この2業者ともこの辞退届を提出していないと主張していることについて当時の担当課長は困惑した様子で「もしかしたら発送日の日付が間違っているのかもしれない」と述べた。
また、この見積依頼をどのように市が3業者に届けたかについては「覚えていない。もしかしたら、業者関係者が取りに来たのかもしれない」と述べた。
「7月4日に見積依頼の文書を3業者に送付し、同日までに事業計画書と一緒に見積書を提出するよう求めているのは不自然ではないか」の質問にも「覚えていない」と述べた。
長濱政治副市長によると、2014年の7月4日は一括交付金の交付決定日で、市はその日を入札日として設定していたという。
これまでの取材で長濱副市長は「7月4日にすべて片づけるからということになっていたはず。それで関係する文書は出てきていると思う」と述べている。
この主張通り、業者への入札に伴う見積依頼書だけでなく、これに対する2業者からの辞退届、市の予定価格調書とも日付は7月4日で、契約日も同日となっている。
そのほか、市は直接のやり取りはしていないと主張している2業者からの辞退届に、辞退理由が示されていないにもかかわらず、議会答弁では「ブースの確保が困難であるとの理由で辞退した」としていることについて、「どうやってその理由を2業者から確認したのか」の質問に担当課長は「あやふやだが、たぶん研究会を通して確認したと思う」と述べた。