「移民の歴史に誇り」/県交流事業
与座君(宮高3年)ペルー派遣報告
【那覇支社】県の2016年度海邦養秀ネットワーク構築事業のペルー研修報告会が8日、浦添市のJICA沖縄国際センターで行われ、派遣された宮古高校3年の与座晨(あした)君ら県内外の高校生や大学生10人が、研修成果をそれぞれ発表した。
与座君はペルーの県人会館で移民の歴史を学習した体験を報告し、「さまざまな苦労を乗り越えてきた歴史を知ることで、ウチナーンチュの力を実感できて誇りに思えた。これからもっともっと世界のウチナーンチュと係わっていきたい」と強調した。
同事業では海外でのホームステイを通して、現地の県系人子弟と沖縄の若者が交流を深め、次世代のウチナーネットワークを担う人材を育成する。事業開始から10年目の今年のホームステイ派遣は、沖縄県民が初めて移住して110年の節目を迎えたペルー共和国。 ペルー沖縄県人会が受け入れ、学生らは主にリマを中心に、8月16日~31日の16日間滞在した。滞在中はペルーの家庭や学校を通じて歴史・文化を吸収し、交流会やワークショップなどで異文化や国際理解を深めた。28日に開催された「沖縄県人ペルー移住110周年記念式典」には、翁長雄志知事らと共に出席した。
主催者あいさつで、同事業実行委員会長の照喜名一文化観光スポーツ部統括監は「一皮も二皮もむけて帰ってきた皆さんの姿を見て安心した。ホームステイを通した経験が、今後の人生に大きな糧になるよう期待したい」と激励した。