千代田配備は防衛省判断/陸自説明会
防衛省 市長の関与を否定
防衛省と沖縄防衛局、陸上幕僚監部主催の宮古島への陸上自衛隊配備計画住民説明会が18日夜、市民を対象に市中央公民館大ホールで開かれた。下地敏彦市長が分散配備を打診したと市議会で答弁した千代田カントリークラブへの配備については、あくまで防衛省の判断で配備を決めたと説明。弾薬庫を配備せず部隊のみの配備を計画していることについては、部隊がない状況より抑止力は向上するとの見解を示した。
説明会では防衛省整備計画局施設計画課の上田幸司課長が宮古島への部隊配備計画や宮古島への配備理由などを説明。千代田カントリークラブへの配備計画を決めた理由としては、港湾施設などへのアクセスが良く、市街地近郊なので災害時に防災拠点となることなどを挙げた。
千代田には弾薬庫を設置しないと説明している点については「弾薬がなくて抑止力を発揮できるのかとの疑問があるかもしれないが、部隊がない状況より抑止力は向上すると考えている」との認識を示した。
説明後の質疑応答で、市長が千代田への配備を要請したのではとの質問に対しは沖縄防衛局の職員が「千代田を選定したのは地理的条件や隊員の生活環境などを踏まえ、防衛省が検討し提案した」とあくまで防衛省の判断であることを強調した。
部隊が配備されることにより攻撃されるリスクが高まることを懸念する質問に対しては「周辺諸国が軍事力を増大させているので、防衛力を高めることで攻撃を抑えさせるという考えで防衛力を整備している」などと回答。その意見に対しては、有事の避難計画が策定されていない現状で防衛力を高める抑止力向上を図ることに不安を訴える意見が上がった。