入学金など全額を支援へ/知事定例会見
給付型奨学金の募集開始
【那覇支社】翁長雄志知事は20日午前、県庁で定例会見を開き、児童養護施設や里親家庭から来春、大学や専門学校に進学する生徒を対象に、入学金と授業料の全額を支援する「子どもに寄り添う給付型奨学金」の募集を20日から始めたと述べた。
また、子どもの貧困対策の取り組みを強化するため、県は11月1日付で子ども生活福祉部に「子ども未来政策課」を新設する。現行の子ども未来政策室から課に昇格させた上で、職員2人を増員して11人体制とする。「新たな体制の下、国、市町村と連携しながら、県民一丸となって子どもたちの将来が生まれ育った環境によって左右されることがないよう取り組みを推進したい」と述べた。
米軍北部訓練所のヘリコプター着陸帯(ヘリパット)建設に抗議行動する市民らへの大阪府警機動隊員による「土人」「シナ人」発言を巡り、松井一郎大阪府知事が19日の自身のツイッターに「出張ご苦労様」と投稿した件について、「短い文章なので真意が分からない」としながらも、「不適切な発言と認めた上で、よく頑張ったということになれば、沖縄県民からしたら筋が違うのではないか。沖縄県に対する配慮が足りなかったとの印象を持った」と述べた。
翁長知事はほかに、リオデジャネイロパラリンピック2016のウィルチェアラグビーで銅メダル獲得に貢献した仲里進選手(浦添市)に県民栄誉賞を贈ると発表した。11月22日に県庁で表彰式を行う。
授与理由に「その活躍は、障がい者はもとより広く県民に希望と活力を与えるものであり、スポーツの振興と障がい者の社会参加の加速に多大な貢献となる」と述べた。