建設中のFポンドを間近に
宮古伊良部農業水利事業所(勝見崇所長)は27日、2016年度地下ダム関連施設等見学会を開催した。宮古総合実業高校1年3組の41人が参加し、地下ダム資料館や東山ファームポンド、宮古吐水槽(とすいそう)工事現場、伊良部大橋などを見学した。吐水槽は、取水施設からくみ上げた地下水を一時的に貯留し、畑地へ地下水を送り出すファームポンドのことで、生徒たちは、農業用水や防火用水の緊急水源としても利用される大切さを実感した。
国は2000年度から▽営農体系変化などによるさらなる水需要増加への対応▽伊良部島への安定的な用水供給ーの二つを目的とした国営事業による「宮古伊良部地区」を着工。仲原地下ダム、保良地下ダム、上野地区野原の宮古吐水槽、伊良部の牧山ファームポンドの整備などを計画し、同吐水槽から同ファームポンドまでの導水路は全長約㌔。総事業費は523億円を見込む。
この日見学した建設中の同吐水槽は円柱型タンクでで水槽内径36・5㍍、側壁高さ15・5㍍、全貯水量1万5620立方㍍。工期は16年3月16日~17年3月5日までの355日間を予定している。
見学した仲間梨緒菜さん(1年)は「ファームポンドは2年に一度水を抜いて清掃していることを初めて知った。安全・安心な水が利用されていると思った」と話した。