多良川と菊之露を表彰/泡盛鑑評会
県知事賞、沖縄国税事務所長賞
【那覇支社】2016年度泡盛鑑評会表彰式(主催・沖縄国税事務所、県)が1日、那覇市内のホテルで開かれ、宮古島市から県知事賞と沖縄国税事務所長賞に多良川の「久遠」、沖縄国税事務所長賞に菊之露酒造の「V・I・P GOLD」が選ばれ、砂川拓也、下地勝の両社長に賞状、製造責任者の伊計恵蔵、山内豊彦の両氏に表彰状がそれぞれ贈られた。
受賞者を代表して砂川社長は「県内の泡盛業界は楽観視できない状況にある。世界への発信が今後ますます大切になる。さらに消費者の共感を得られるよう泡盛づくりに精進していきたい」と抱負を述べた。
下地社長は「これまで技術の向上や研さんに努めてきたのが評価されて、うれしい。今後も消費者のニーズに応えられよう商品開発に取り組みたい」と話した。
同鑑評会は、泡盛の品質と製造技術の向上を図る目的で毎年開催され、今回で44回目。9月27・29日に北那覇税務署などで品質評価会が行われた。今年度は「古酒の部」に39酒造所から68製品、「一般の部」に37酒造所から52製品が出品され、16銘柄に沖縄国税事務所長賞、その中から5銘柄に県知事賞が贈られた。
沖縄国税事務所の谷口裕之所長は「皆さんの尽力により、泡盛は県の重要な地場産品の地位を確立し、今や沖縄の製造業のけん引力を担うまでになった。これまでの取り組みに敬意を表する」と述べた。
審査報告で、沖縄国税事務所の小濱元主任鑑定官は「古酒では豊かなバニラ香のほか、バナナやドライフルーツの香りを持つものもあり、全体として業界の製造技術が感じられるレベルの高い出品酒が数多く見られた」と評価した。
今回の表彰式から、受賞した酒造所には日本語や英語に加え、増加する中国人・台湾人観光客にアピールする中国語の賞状・表彰状も贈られた。