海中、海上調査を体験/多良間小中
高田海岸で水中考古学
【多良間】九州国立博物館とオランダ水中文化遺産局のマータイン・マンダースさんが14日、多良間村高田海岸でフォン・ボッセ号の海中、海上調査を実施した。15日には多良間村小学生(5・6年生)、中学1年生が水中考古学の調査を体験した。
実際に使われているGPS、光波測距儀を使い、遺物調査を体験した。これまでの調査で多良間島では、酒瓶や鉄製のいかり、陶磁器などが確認されており、児童生徒らは金属探知器を使い反応音が出ると、砂を掘り起こして当時使われていた皿などの破片を探していた。フォン・ボッセ号は1857年、多良間島の高田海岸に座礁したとされており、2015年に九州国立博物館が文化庁の委託を受け、多良間島沖海底遺跡の調査を実施している。
九州国立博物館の佐々木蘭貞さんは「児童生徒が実際に機械を使い探索をして将来興味を持ってもらえればうれしい。また、この調査でいろいろなことが少しずつ分かってきている」と語った。
調査に参加した多良間中学校1年の宮国穂乃香さんは「身近に昔の陶磁器があるのはびっくり」と話し、皿の破片を集めていた。