「分裂」公算さらに拡大/市長選保守系
全員協議会の議論平行線/「一本化」は継続
来年1月22日の市長選挙に向け保守系候補者の一本化を目指している全員協議会が23日午前、市内のホテルで行われた。この日も現職支持派と市政刷新派の意向は対立したままで歩み寄りはなく協議は20分程度で終了。今後については「一本化協議を継続する」との結論となるも、その道筋は見いだせておらず「分裂」の公算はさらに拡大している。
今回市長選で保守系は、3期目を目指す現職の下地敏彦氏(70)と前市議会議長の真栄城徳彦氏(67)の2人が名乗りを上げ、両氏とも出馬表明を行い市長選に向け着々と準備を進めている。
この日の協議内容について、座喜味一幸県議は「結果としては現在の立候補予定者は2人とも強い出馬の意志を持っているので一本化するのは難しいという認識になった。しかし、分裂では厳しい状況であることに変わりはないのであきらめずに継続していくとの結論になった」と説明した。
現職支持派(9人)と市政刷新を掲げる新保守クラブ(3人)の見解については「現職支持派からは『状況が厳しいことは認識しているがしっかりと支えていきたい』との話があった。一方の新保守は『市民世論的に現職では厳しいものがある』との話でそういう中では、刷新して一本化を図るべきとの意向となっている」と述べた。
「新保守クラブは真栄城氏を推すことは可能としているのか」の質問には「もちろん、真栄城さんでもとのスタンスは持っている。しかし、そのスタンスだけでは一本化の協議は厳しいことから、第3の候補についても視野に入れて柔軟性を持って対応すべきとしている」と述べた。
「一本化」実現の可能性について座喜味氏は「2人と第3の候補も含め、状況の変化を見ながら努力したい。第3の候補の名前が出てくるのは厳しい状況ではあるが、可能性がゼロではない」と述べた。
全員協の今後の開催については「現在、保革4人の立候補予定者の名前が出ているが、今週中にはある程度、選挙戦の体制が見えてくると思う。それを踏まえ、さらに世論調査などを整理しながら開催時期は決めたい」と話した。
今後は、現職支持派、市政刷新派だけでなく、水面下では21世紀新風会や公明会派など、各方面の意向の調整を図りながら激しい動きが展開される見込みで、現職支持派と市政刷新派では主導権をめぐる切り崩しの動きも本格化しそうな様相となっている。