書面提示の必要なし/市長選で革新勢力
下地晃氏への意思確認
来年1月22日の市長選挙に向けた革新勢力の選考委員会(下地学委員長)が22日、教育会館で行われた。候補者として擁立を決定した医師の下地晃氏(62)に対し、共産党の上里樹氏が選考基準に対する見解を書面で求めることについて協議したが「必要なし」との判断になった。さらに、革新勢力の候補者一本化については「必要」との認識となり、同日に出馬を表明した前県議の奥平一夫氏(67)側との調整を行っていくとしている。
また、この日は下地晃氏の出馬表明時期についても協議し、当初予定の今月25日を延期し、29日ごろに表明するとしている。
「一本化」の調整について、下地委員長は「出馬表明を29日に予定しており、その間に一本化に向けた努力をしていくことを確認した。さらに出馬表明後でも一本化に向けた調整は努力していきたい」と述べた
同委員会の選考基準について本人に書面で求めることについて、下地委員長は「晃さん本人は16日に委員会の場でみんなにしっかりやると言っているので書面で取る必要はないとの判断になった」と説明した。
この問題については、下地晃氏の選考委員会内での発言とマスコミの取材に対する発言に食い違いがあるとして、共産党の上里氏や関係者の一部からも疑問の声が出ていた。
下地委員長は「晃さんは、選考基準は順守するとし、『オール沖縄』の理念は貫くとして、具体的に新基地建設に反対、オスプレイ撤去を明言している。ところが、マスコミの取材には『是々非々』との言葉が出ているので書面での確認の話が出てきたが、本人がしっかり言っているのでその必要はないとの意見でまとまった」と述べた。
下地氏擁立の理由の一つとなっている保守中道の支持取り付けについては「宮古の支持層は保守6で革新票4程度。どうしても保守中道を巻き込まなければ市政奪還はできないということからこの選考委を立ち上げた。実際に世紀新風会とのやり取りは晃さんの弟の下地智市議を中心に情報交換をやっている」と述べた。
「新風会は組織として皆さんと選挙戦に挑めるという状況か」については「報道にあるように、保守側ともいろいろ話をしていることから、それは分からない」と述べた。
そのほか、一本化協議については奥平氏側も前向きな姿勢を示しているが、保守系同様にその調整は難航が予想される。