今期見込みは36万㌧超/キビ生産
気象条件奏功し増産/伊良部で収穫作業始まる
2016-17年産サトウキビの収穫が27日、伊良部地区で始まった。宮古地区全体の今期生産見込み量は前期比1万8200㌧増の36万3320㌧。株出しの普及による収穫面積の拡大と気象条件が奏功した。今期製糖操業は来月1日、宮古製糖伊良部工場を皮切りに始まる。
今期のサトウキビは、台風など大きな気象被害を受けることもなく良好に生育した。適度な降雨も増産に拍車を掛けた。
株出し栽培の普及も大きい。今期は全作型の中で株出しが最大に。これまで主流だった夏植えの面積を逆転するほど伸びた。
これに伴って収穫面積が拡大した。全体の面積は5410㌶で前期に比べて200㌶ほど増えている。
製糖工場ごとの生産見込み量は▽宮糖城辺12万6500㌧▽宮糖伊良部6万3820㌧▽宮糖多良間2万2750㌧▽沖糖宮古15万250㌧-と、それぞれ前期を上回っている。
この増産を受けて、宮古製糖は3工場とも年内に操業を開始する。1日の伊良部工場を皮切りに、17日には城辺工場、20日には多良間工場を稼働させる。
沖糖宮古工場は、ボイラー設備工事のため、来年1月中旬に開始する方向で準備を進めている。
1日に製糖操業が始まる伊良部島では、27日から収穫作業が始まっている。
前里添で収穫に励む前泊福一さん(70)は「今年は台風もなくて気象条件に恵まれた。雨も適度に降ってくれたので上々。どこも豊作だよ」と笑顔だった。