有効求人倍率1・42倍/16年10月雇用の動き
雇用環境の向上続く
宮古公共職業安定所(知念宏和所長)は29日、2016年10月の雇用の動きを発表した。右肩上がりが続く有効求人倍率は1・42倍と前年同月に比べ0・5ポイント上昇、前月に続き過去最高を更新した。好調な観光産業がけん引している。就職件数も117件で前年同月比9・3%増と好調だ。
求職者1人当たりに、企業から何件の求人があるかを示す有効求人倍率は15カ月連続で上昇し、雇用環境の向上を裏付けている。
月間有効求人数は1213人で、前年同月比31・7%と大幅に伸びた。一方で月間有効求職者数は854人と前年同月と比べ14・6%減少している。
新規求人数は426人で同比90人、率にして26・8%増えた。増加は14カ月連続。産業別にみると▽建設業24人▽製造業17人▽運輸業9人▽卸売・小売業46人▽複合サービス業18人-などとなっている。
建設業は新設のホテルや公共工事、民間の住宅建設が増えて大幅に増加。労働者の高齢化が進む運輸業も人手不足が続く。小売り関係ではコンビニエンスストア関連の求人が多い。
一方で、新規求職申し込み件数は197件と2カ月連続で減少している。前年同月と比較した減少幅は73件(27%)となった。大幅な減少の理由については労働局で分析している。
就職件数は117件と3カ月連続の増加。県内就職は109件、県外就職は8件となっている。
宮古管内の今の雇用環境は「人が足りない」状況にある。知念所長は「好調な観光業が他の産業にも波及して宮古の経済を押し上げている。ホテルの稼働率も高く、しばらくこのままの状況が続く」とみている。
同所は、新規高卒者の求人・求職・就職内定状況も発表。16年10月末現在、就職希望者は人、このうち島内での就職を希望する人は13人となっている。宮古管内の求人数は98人で、前年同月と比べて7・7%増加している。