5人を証人招致へ/観光プロモ
第3回百条委で決定/当局説明に不満続出
観光プロモーション事業に関する調査特別委員会(百条委員会、濱元雅浩委員長)の第3回委員会が29日、市役所平良庁舎で開かれた。委員会側が当局に求めていた7項目の資料については1項目以外は提示されず、さらに同事業の行政手法に対しても委員からは「官製談合になる」「あり得ないやり方だ」などの意見が相次いだ。来月6日に再度、当局に説明を求めるほか、同12日には関係者5人を証人招致して当時の状況を確認するとしている。
この日の委員会では、宮古島まちづくり研究会が実施した2013年度の「プロモーションビデオ制作事業」と14年度にフジテレビの「お台場新大陸2014」にブースを設けた観光PR事業について、事実関係の確認が行われた。
公募型プロポーザル方式で行われた13年度のビデオ制作事業については、同研究会以外の3社から市に提出された企画書について、市が破棄したことが説明され、その行為を多くの委員が問題視した。
当局説明では「選定された業者以外の企画書については原則廃棄となっており、今回の場合もこれまでの慣例に基づいて廃棄されている」と説明した。
これに対して委員からは「それは公文書であり、保存義務があるはずだ。勝手に破棄できない。ほかの事業についてもこの慣例は適用されているのか」の質問には「今後確認してみたい」と述べた。
同事業については4社からの応募があり、企画書については審査委員会で審査されている。当時、どのような審査が行われたかについて、長濱政治副市長を含む当時の審査委員4人を来月12日に証人として招致することが確認された。
14年度に東京のお台場で実施した事業についても、委員からは疑問と怒りの声が噴出した。
同事業については、同研究会以外にも埼玉県の2社が事前の見積書を提出し、手書きで「入札に伴う見積書提出辞退届」を提出したことになっているが、2社とも辞退届の提出については否定している。
当時のやり取りについて当局側の説明では、見積依頼書も辞退届についても、2社の住所に送付することなく、すべて同研究会に送っていたと説明した
委員からは「今回のように一社を通じてほかの業者への書類を送るような状況は過去にも市の事業であったのか」の質問に、当局側は「過去にこのような事例の記憶はない」と説明した。
そのほか「こうした事前のやり取りについて、当局側は誰と行っていたのか」の質問に当時の担当者は「研究会の理事ではなく、研究会から頼まれてお台場のブースを管理していた人が自分とやり取りしていた」と説明し、この人物と研究会との関係性については「それは分からない」と述べた。
この答弁に委員からは「皆さんは研究会とどういう関係か分からない人とやり取りするのか」と糾弾し、「その人をあなたに紹介した研究会の関係者は誰か」の質問には答えなかった。
当時の状況や資料の確認のために、事業実施時における同研究会の代表理事も来月12日に証人招致するとしている。