トンネル道の早期整備を/宮古空港横断
副知事に期成会が要請
【那覇支社】宮古空港横断トンネル道整備促進期成会長の下地敏彦市長らは1日、県庁に浦崎唯昭副知事を訪ね、空港横断トンネル道の早期整備を要請した。
浦崎副知事は「費用対効果やトンネルを掘る技術的な問題などを論議する場をつくりたい」と述べた。
冒頭、下地市長は宮古空港利用者数が好調な観光需要で増加傾向にあり、空港東側でスポーツ観光交流拠点施設の整備や大型商業施設の建設計画も進んでいる現状を報告。その上で、「空港周辺では今後も物流や人の流出入の増大に伴い、交通量増加による渋滞に対応するアクセス道路の整備が課題となる」と指摘し、トンネル道の早期整備に向けた協力を求めた。
土木建築部の上原国定土木整備統括官は「現在、平良城辺線と平良西里線の2路線を4車線化して空港周辺の交通量を裁いている。今回提案のトンネル道を整備しても、それ程の時間短縮にはならない。空港の下を通るとなると、かなり深く掘る技術的課題や整備費用、費用対効果など解決すべき課題が大きい。今すぐではなく、まず必要性の議論からやらなければと考える」と話した。
下地市長は「すぐに実現できるとは思っていない。観光客が大幅に増えて宮古全体が発展していく中で、その課題を論議をする場所がほしいし、そこで考え方を提示して詰めていきたい。今から論議しないと間に合わない」と強調した。
浦崎副知事は「費用対効果や深いトンネルを掘る技術的な問題などを論議する場は必要だし、つくらなければならない。そこでお互いに詰めていきたい」との考えを示した。
横断トンネル道は、宮古島警察署前の道路を空港方向に進んだ先にある三差路から、上野方面に向かう通称シュレーダー通り入口手前までの約800㍍の区間が想定されている。
同期成会は宮古空港横断トンネル道整備早期実現のための予算確保に向け、国や県、関係機関に陳情や要請を行うことを目的に11月に結成された。市や市議会、宮古島商工会議所、宮古島観光協会、JAおきなわ宮古地区本部、宮古青年会議所、城辺・上野・下地・伊良部の地域づくり協議会で構成され、各組織の代表が委員を務めている。
要請には下地市長のほか、同期成会副会長を務める宮古島商工会議所の下地義治会頭、宮古島観光協会の豊見山健児会長、宮古青年会議所の下地盛智理事長が同行した。