キビ交付金、据え置き/農水省
1㌧当たり1万6420円/関係団体の要請実る
政府、自民党は8日、2017-18年産サトウキビ代金の一部として支払う国の交付金を1㌧当たり1万6420円に据え置くことを決めた。4年連続で同価格となる。基準糖度帯も現行の13・1~14・3度とする。JAなど関係団体の要請行動が実った。
生産農家の収入となるキビ代は、国の交付金と製糖工場から直接支払われる代金で構成されている。
交付金は、キビ代の7割を占めることから交付金単価の増減は農家所得に直接響く。このためJAなど関係団体は毎年要請行動を展開し、交付金単価に減額ないよう訴えている。
今回据え置かれた交付金は、今期16-17年産ではなく1年先の17-18年産の価格。大幅な品質低下や砂糖の国際相場に大きな変動がない限り、現行と同程度のキビ代が支払われる。
15-16年産は標準的な品質(糖度13・7度)で2万1745円だった。今期16-17年産は砂糖の国際相場価格が決まっていないために現段階では未確定。間もなく決定する。
交付金単価のほか、甘味資源作物の生産振興対策として、台風、干ばつ、病害虫発生等の緊急事態に対応できる「きび増産基金」を引き続き措置する。
増産プロジェクトに実効性を持たせるため、土作りや優良品種への転換、株出し管理機の導入支援などで生産構造の安定化も図る。
宮古地区のサトウキビは県内全生産量の5割に達する勢い。今期の生産量は36万3320㌧が見込まれており質、量ともに近年にない豊作になる見通しだ。
国の交付金制度は、国産品の生産者および製造業者に対し、生産・製造コストと販売額の差額相当を交付する価格調整制度によって運営されている。主たる財源は安価な輸入品から徴収する調整金。「砂糖およびでん粉の価格調整に関する法律」に基づいている。