計画撤回求める陳情採択/総務財政委
千代田への陸自配備/用地取得手続き中断要請も
宮古島市議会総務財政委員会(嵩原弘委員長)が9日、市役所平良庁舎で開かれ、付託された議案と陳情の審査を行った。陳情では千代田カントリークラブへの陸上自衛隊配備計画の撤回を求める要請と、市議会で計画の是非が判断されるまでの間、防衛省による用地取得などに関する全ての手続きを中断するよう防衛省に要請する陳情を賛成多数で採択した。
採択された二つの陳情はいずれも野原部落会の島尻信徳会長から提出されたもので、前回の市議会定例会時の委員会で「千代田カントリークラブへの陸上自衛隊配備計画の撤回を求める要請」は再継続審査、「千代田カントリークラブへの陸上自衛隊駐屯地建設および配備計画について配備計画説明会の早期開催ならびに市議会において計画の是非が判断されるまでの間、防衛省による用地取得などに関する全ての手続きを中断するよう市議会として防衛省に要請する陳情」は継続審査となっていた。
委員会では國仲昌二氏が両陳情について、前定例会時の委員会で沖縄防衛局などに対し具体的な全体計画を示す資料の提示を求めたにもかかわらず、提出された資料はこれまでの説明会で示してきたものと同じで、火薬庫設置などについては未確定となっている部分的な資料であると指摘。全体計画が示されない中ではこの陳情は採択すべきとの考えを示した。
それに対し垣花健志氏は配備計画の撤回を求める要請については前回、話し合った時と状況が変わっていないため再々継続にすべきと提案。市議会で計画の是非が判断されるまで用地取得などに関する全ての手続きの中断を要請する陳情については、議会として沖縄防衛局に説明を求めている段階で全ての手続きの中断を求めることはそぐわないとして採択に反対する考えを示した。
挙手による採決を行った結果、両陳情とも國仲氏、新城元吉氏、前里光惠氏、新里聰氏の4人が採択に賛成。同委員会は現在、委員だった真栄城徳彦氏の議員辞職にともない委員長を除いた委員数は7人となっていることから賛成多数となり採択すべきものと決した。