天敵農薬の特性学ぶ/農業者研修会
事例確認、圃場視察も
青年農業者資質向上研修会が13日、農村青少年教育センターなどであり、参加者が害虫の天敵を農薬として利用する「天敵農薬」の利点と注意点を学んだ。
講習では、アリスタライフサイエンスの桃下光敏さんが講師を務め、施設栽培で使用する天敵農薬について詳しく解説した。
導入のメリットに▽薬剤抵抗性害虫の防除▽使用薬剤の減少、省力化▽長期予防効果▽環境に優しく安全性が高い-などを挙げた。
効果的に利用するための注意点も説明。「天敵はあくまで予防剤であり、増えてしまった害虫を急激に減らすことはできない」と指摘し、天敵を導入する前に害虫をできる限り減らしておく必要があるとした。
天敵導入後は、この天敵に影響のある薬剤を用いないことや、なるべく栽培初期に導入(果樹を除く)するよう促した。
その上でスワルスキーやリモニカなど天敵農薬の特性を解説。防除できる害虫と使用方法を詳しく説明した。試験事例をスライドで紹介し、天敵が害虫を補食する様子を見せながら理解の促進に役立てた。
講習後は圃場視察・検討会を実施し、天敵農薬に関する知識を一層深めた。
研修会は県宮古農林水産振興センターと宮古地区就農青年クラブ連絡協議会が主催。経営管理や農業技術の向上を図り、経営主として資質の向上に努めることを狙いに開いた。