存在しない事業を予算計上/多良間村議会一般質問
村「勘違い」と釈明
【多良間】多良間村の畜産振興策で、本来は存在しない事業が2015年度一般会計当初予算に200万円計上され、その後、同年度決算で不用額として処理されていたことが15日に開会した同村議会(森山実夫議長)12月定例会一般質問で明らかになった。村当局は「担当課の勘違いだった」と釈明している。
存在しないはずの予算が計上されたのは、優良な種雄牛の凍結した精液を購入するための補助金。
村によると、この事業は14年度で実施され、同年度で終了したが、翌15年度も当初予算で200万円が計上された。
質問した富原安則氏は「議会で予算議決されたが、精液が一本も購入されていない」などとしてその理由をただした。
これに対し、村産業経済課の仲宗根春光課長は、同事業は14年度の計画だったことを明らかにした上で「15年度に予算計上したのは、担当課の勘違いだった」と答弁した。
伊良皆光夫村長は「14年度に和牛改良組合から優良種の精液200本の要望だったが、販売者から行政が取り組むのであればという事で300本を同年度に導入している」と説明。翌15年度にも別の精液の導入もあったが、単年度計画の予算だったため、間違って思い込んでしまった」と述べた。同村和牛改良組合にも同様に説明し、理解してもらったという。