糖度平均14.12度/宮糖城辺
年内操業を開始/過去最高水準の品質/16-17年期サトウキビ
宮古製糖(安村勇社長)城辺工場の2016-17年期製糖操業が日にスタートした。初日は原料のサトウキビを796㌧搬入し、平均糖度は14・12度。過去最高水準の品質で、基準糖度帯(13・1~14・3度)の上限に迫る最高の滑り出しとなった。農家に支払われる1㌧当たりのキビ代金も2万2459円(概算)と高い価格となった。
今期のサトウキビは気象条件に恵まれた。台風被害がほとんどなく、干ばつ被害も限定的だった。生育旺盛期の適度な降雨は増産に拍車を掛けた。これらの好条件を受けて製糖各社は増産を予想。宮糖は城辺、伊良部、多良間の3工場とも年内操業に踏み切った。
宮糖城辺の今期搬入見込み量は万6500㌧。操業の期間は日を予定しており、3月中旬ごろまで製糖作業を続ける。
同社が発表した初日の搬入概況によると、糖度区分別構成比は基準糖度帯以上の原料が全体の45・12%を占めた。基準糖度帯の原料は33・95%で、基準糖度帯以下は20・93%。この時期としては過去最高水準の品質が確保された。
操業開始式は同日午前に開かれた。はじめに宮糖の安村社長ら関係者がキビの束を機械に投入し、今期の操業開始を告げた。
安村社長は「今期の作柄は生育旺盛期における良い気象条件でまれに見る豊作型となっている。増産で品質も良い」と語った。その上で「(操業開始で)宮古の経済が活気付くことを期待している。農家の皆さんが丹精を込めてつくったサトウキビに感謝を込め、緊張感を持って無事故無災害の操業を展開し、糖業振興に貢献したい」と述べた。
下地敏彦市長は「今期のサトウキビは天候に恵まれてすくすく伸びている。茎が太く、糖度も高い」と豊作を期待。「操業の後は皆さんと共に豊作のお祝いをしたい」と話した。
この後、県宮古農林水産振興センターの植田修所長が乾杯の音頭を取り、参加者全員が豊作と操業の安全を祈願して乾杯をした。