大相撲の迫力 間近で/宮古島場所
力士16人が力勝負/初日の優勝は碧山
大相撲の2016年最後の巡業となる宮古島場所が20日、市総合体育館で開幕した。白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱を含む幕内上位力士がトーナメントで対戦し、来場した市民に大相撲の力と技を披露した。初日の優勝者は碧山。トーナメントのほか、公開稽古や初切(しょっきり)、ちびっ子相撲も盛況だった。宮古島巡業は21日まで。
幕内上位16人の力士は午後7時20分ごろに土俵入りした。赤ちゃんを抱きかかえて土俵に上がる地方巡業ならではの光景に、多くの市民がカメラを向けた。
この後、白鵬ら3横綱が威風堂々と土俵入り。圧倒的な存在感で相撲ファンを魅了した。
取り組みが始まると、観客の視線はくぎ付け。「ドスン」と体をぶつけ合う音が会場全体に響く中、巨体の力士が争う大相撲の醍醐味(だいごみ)を堪能した。
決勝は碧山と横綱日馬富士。碧山が寄り切って初日の優勝者となった。
この日の巡業は午後3時に開場。はじめに公開稽古があり、力士が日ごろの相撲部屋の様子を再現した。
稽古には宮古島出身の松山(本名・松山大海)も参加した。中学卒業と同時に相撲界入りした松山は、183㌢の長身にがっしりした体格を披露して会場から大きな拍手を浴びた。
稽古が終わるとちびっ子相撲が行われた。白いまわしを巻いた小さな力士が豊ノ島や錦木、蒼国来らと対戦。ひょいと片手で持ち上げられたり、一押しでごろんと倒されたりしながらも笑顔いっぱいの表情で憧れの力士とふれ合った。
まげを結うパフォーマンスやコミカルな初切、相撲甚句、横綱綱締、太鼓の実演等も行われ、多くの市民が大相撲を学んだ。
ちびっ子相撲に出た下地小3年の洲鎌湊君は「お相撲さんに会いたかったから参加した。とても強くて動かなかった。ぼくもお相撲さんのように大きくなりたいです」と感想を話した。