宮古の陸自配備に310億円/国の17年度予算案
千代田で駐屯地整備など
【那覇支社】政府が22日に閣議決定した2017年度予算案で、宮古地区への陸上自衛隊配備に関し約310億7000万円が計上された。防衛省の広報担当者は本紙の取材に対し「千代田カントリークラブを中心に、グラウンド・宿舎・倉庫などの整備を進める。大福牧場について予算計上はない」と話した。同予算案は、来年1月に招集される予定の通常国会で審議され、正式に決定する。
沖縄防衛局は11月30日付で、宮古島市議会(棚原芳樹議長)に対し、陸自配備は、①人員は700~800人程度②駐屯地は千代田カントリークラブに開設し、隊庁舎、食堂・福利厚生施設、車両整備工場、倉庫等を整備する③大福牧場について整備計画はない-などと回答としている。
防衛省が8月に行った概算要求では、宮古地区への陸自配備について約351億円を盛り込んでいた。最終的に310億7000万円となった理由として同省は、宿舎用地などを精査し土地取得費用の一部約27億円、駐屯地の舗装等を建物の整備と合わせて行うことで約13億円をそれぞれ減額したと説明している。
予算案のうち、土地取得費用については、「取得は交渉になるので費用の総額は明示できない」とした。
このほかの防衛予算では、宮古で既に配備されている固定式のレーダー設備に、ミサイルなども監視できる機能を付加する費用として約7億円が計上された。