原料糖を初出荷/宮糖城辺
今期は1万6500㌧予想
2016-17年期製糖操業中の宮古製糖城辺工場は28日午前、原料糖を初出荷した。初荷1500㌧を載せた船は29日、神奈川県横浜市に向けて出港する。同工場では今期1万6500㌧の出荷を見込む。初荷式では関係者が陸上、海上の安全輸送を祈願した。
初荷式が同工場敷地内で行われ、はじめに陸上輸送で使用する大型トラックを塩と酒で清めた。
安村勇社長は「今期のサトウキビは増産が見込まれており、品質も良い」と近年にない豊作を強調。「初出荷する原料糖は農家の皆さんが作ったサトウキビから取ったもの。小さい粒子が蓄積された大切な1500㌧になる。安全に港まで届けてほしい」と述べた。
陸上輸送を担う大米建設重機車両部の洲鎌重信部長は「この原料糖は農家の汗の結晶。その結晶を港まで運ぶのがわれわれの使命になる。法令を順守して安全運転し、一粒も落とさずに運びたい」と決意した。
この後、工場関係者が拍手で見送る中、初荷を載せた大型トラックが一斉に工場を出発した。
平良港では、海上での安全輸送を祈願する初荷式が行われた後、黄金色の原料糖を船倉に流し込む作業が行われた。周囲には終日甘い香りが漂っていた。
原料糖の積み込みは29日まで行われる。1500㌧を積み込んだ後、船は同日のうちに出港する。宮糖城辺工場では、今期12万6500㌧のサトウキビ搬入を見込む。質、量ともに豊作になる見通しで原料糖の生産、出荷量も増えることが予想される。