一斉放水で1年の防火、防災祈願/市消防本部で出初め式
2017年宮古島市消防出初め式(主催・宮古島市消防本部)が7日、県宮古事務所の久貝富一所長、下地敏彦市長ら多くの関係者が出席して市消防本部(来間克消防長)で行われた。式に先立ち、第43代ミス宮古島の滝口麗奈さん(ミスブーゲンビレア)に「一日消防長」の辞令が下地市長から交付された。また永年勤続などの表彰も行われ、職員、団員ら10人に表彰状が授与された。式典では消防団員、職員による展示訓練やポンプ車による一斉放水が行われ、消防業務への決意を新たにした。一斉放水後は、はしご車からつるしたくす玉を、幼年・少年防火クラブの子供たちが割り、火の用心を呼び掛けた。
式典に先立ち、下地市長、来間消防長、前川尚誼消防団長と「一日消防長」に任命された滝口さんが、整列した消防職員、団員の特別点検を実施した。
昨年、火災を含めた消防出動件数は174件で、被害額は約224万5000円。救急出動件数は3126件と2014年から3年連続で3000件を超えた。
下地市長は「離島である本市の消防行政は『自分たちの地域は、自分で守る』という基本理念のもと、安全で安心できる島づくりのため、日々の訓練に献身的に努力してほしい」と式辞を述べた。
来賓として出席した、久貝所長は「昨年は、天変地異の恐怖を目の当たりにする1年だった。それだけに防災行政に対し、迅速、適切な対応が求められている。このような中、消防職員の役割は重要度を増している。日々の訓練に精進し、市民の期待に応えられるよう、業務にまい進してほしい」と翁長雄志県知事の祝辞を代読した。
「一日消防長」の滝口さんは「この体験を踏まえ、市民の皆さんに対し、消防活動を広報し、救急車の正しい利用方法や防火思想の啓蒙など、消防活動の一助となるよう頑張りたい」とあいさつした。棚原芳樹宮古島市議会議長が祝辞を述べたほか、松田進県消防協会長が祝辞を寄せた。
式典後に、3階建ての建物から出火したとの想定で、火災防御やけが人の救助活動などを本番さながらに行い、日ごろの訓練の成果を披露した。
また、幼年少年防火クラブの心愛保育園の児童約30人と、はなぞのこどもえんの園児約30人が、かわいらしい遊戯や、力強い和太鼓を披露し、参加者を楽しませた。
出初め式は、新たな1年を迎えるにあたり、職員、団員の新たな決意のもと、訓練を実施するとともに、圏域住民の防災意識を啓発し、災害防止に努めることなどを目的に実施されている。