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政治・行政
2017年1月23日(月)9:06

下地敏彦氏が3選果たす/宮古島市長選 

保守市政「継続」/革新系の奥平氏及ばず


3選を決め、支持者らとバンザイする下地敏彦氏(中央)=22日、下地氏の選対本部

3選を決め、支持者らとバンザイする下地敏彦氏(中央)=22日、下地氏の選対本部

任期満了に伴う第4回宮古島市長選挙は22日、投票が行われ、即日開票の結果、保守系で無職属現職の下地敏彦氏(71)=自民推薦=が9588票を獲得、革新系でオール沖縄を掲げる元県議の奥平一夫氏(67)=民進推薦=、前市議会議長の真栄城徳彦氏(67)、医師の下地晃氏(63)=社民、社大推薦=の無所属3人を破り、3選を果たした。市政継続を掲げる現職に、刷新を訴える新人3人が挑む構図だったが、経済活性化を前面に出した下地敏彦氏が現職の強みを発揮した。陸上自衛隊配備の受け入れを表明した下地敏彦氏が当選したことで、政府は引き続き配備計画を進める方針だ。


前回選挙は無投票で、8年ぶりの選挙。保守、革新とも候補者の一本化が図られず、分裂したまま選挙戦に突入した。

当選した下地敏彦氏は、陸自配備について、選挙期間中も中国の海洋進出を念頭に「『話し合いで解決せよ』だけで、事が足りるほど国際情勢は甘くない」と指摘。「自らの領土領海は自ら守る。市民の生命、財産の守ることを考えると、市長としてその対策を立てることは当然の義務」と配備計画に容認の立場で訴えた。

他の候補者が、市政継続か刷新かを「最大の争点」にしたが、下地敏彦氏は経済の活性化を掲げ、「現在の好循環を止めてはいけない」と強調した。

教育環境の整備については、小中学生の給食費の半額助成を市議会で可決。他の候補者が「全額無料」と対抗したが、現実味に乏しかった。

奥平氏は、陸上自衛隊配備に反対し、命の水を守ると訴えて、軍備より観光振興を呼び掛け。県政与党の一員だったことから、翁長雄志知事の支持を得て流れをつくったが、及ばなかった。

真栄城氏は、県議の座喜味一幸氏や新保守、公明などの市議8人の支持を得て、保守の流れをくむ市政の刷新を掲げたが、運動の出遅れが響き政策を浸透させることができなかった。

下地氏は、地元城辺で票を伸ばしたものの、大票田の平良地区での知名度が低く、思うように票を伸ばせなかった。

市選挙管理委員会が発表した当日有権者数は4万3401人。投票者数は2万9614票、棄権1万3787人だった。

下地 敏彦(しもじ・としひこ) 1945(昭和20)年12月10日生まれ。71歳。宮古島市平良出身。琉大理工学部卒。県農林水産部次長、県宮古支庁長、旧城辺町助役、宮古市町村合併協議会幹事長、県漁業協同組合連合会代表理事会長などを務めた。09年1月25日の宮古島市長選で初当選。3期目。


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