有効求人倍率1.61倍/ハローワーク宮古
過去最高を大幅更新/人材不足より深刻に
宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、知念宏和所長)は31日、管内12月の雇用情勢を発表した。それによると有効求人倍率は過去最高の倍率を記録した11月の1・44倍を0・17ポイント上回る1・61倍と大幅に上昇。6カ月連続で最高値を更新した。求職人数が初めて800人を割り込むなど求職者の減少が主な要因で、ハローワークでは人材不足の状況がより深刻になりつつあるとの認識を示す。
管内12月の月間有効求人数は前年同月比221人(23・1%)増加しているのに対し、有効求職者数は732人で207人(22・0%)の大幅減となった。その結果、求職者1人当たり何件の求人があるかを示す有効求人倍率は前年同月比0・59ポイント増の1・61倍となり過去最高を更新。県内のハロワーク内でも最も高い倍率となった。
新規求人数は438人で前年同月比74人(20・3%)増加。産業別に見ると建設業や卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業などで新規求人が増えている。
それに対し新規求職申込件数は22件(12・8%)減の150件。そのうち現在働いている在職者による新規申込件数は45件(30・0%)だった。
就職件数は4件(4・4%)減の87件で、そのうち県内就職は82件、県外が5件だった。
有効求人倍率が大幅に上昇した理由について知念所長は求職者の減少が主要因との考えを示した上で、「管内で求職者数が700人台になるのは今回が初めて。人材不足で人材を取り合う状態になっている。より良い待遇を求めて在職中に求職する人も増えている。事業所は雇用環境の改善やさまざまな働き方を導入するなどしなければ人材確保が難しくなってきている。行政が人口増加のための何らかの対策を講じなければならない段階に来ているのではないか」と語った。